中山昭宏代表取締役社長(以下 中山社長)
皆さん改めまして、こんにちは。 本日はお足元の悪い中、急なお願いにもかかわらず、お集まりいただきありがとうございます。本日14時30分にお知らせしました通り、大島秀夫監督との契約を、今シーズンをもって解除することとなりました。このあと鈴木健仁スポーティングダイレクターより、その背景等を皆さまにご説明し、その後、皆さまからのご質問にお答えするような形で進めさせていただきたいと思っています。 どうぞよろしくお願いします。
鈴木健仁スポーティングダイレクター(以下 鈴木SD)
皆さんこんにちは。今日はよろしくお願いします。大島秀夫監督の解任の経緯についてご説明いたします。シーズン初めに大島監督と新シーズンに向けて、すり合わせを行いました。 今シーズンに関しては、昇降格のない特別なシーズンであること。結果を優先せずに、2026/27シーズンに繋がるシーズンにしてほしいということ。それから、F・マリノスの攻撃的なフットボール、攻守にアグレッシブにゴールを目指し、ピッチで選手が躍動し、見ている方の心に響くような、そのようなフットボールを展開してほしいという話を共有しました。その中で、選手、スタッフが今のフットボールを続けていければ、必ず目標に近づけるというふうに、シーズン中そしてシーズン後に積み上げを感じられたかという部分では非常に厳しいシーズンになったというところで、今回の決断に至りました。
Q:鈴木SDに質問です。もともとは2026/27シーズンまでの契約を延長すると発表していた中で今回解任という形となりましたが、もっと早く判断すべきという声も、もしかしたらあったかもしれません。このタイミングでリセットするということを改めてお聞かせください。
鈴木SD
もちろん、2026/27シーズンも共にチーム強化に向けて仕事ができれば良かったのですが、このタイミングになってしまったというところで、シーズン中に大島監督ともコミュニケーションを取ってきました。チームがうまくいかない中でも改善に向けて、スタッフも含めて前向きに取り組んでもらっていたので、区切りというか、今シーズンが終わるところまでは大島監督に任せたいということで、地域リーグラウンドが終わったところで、チーム統括の中でそういう来シーズンに向けての話を始めたということです。
Q:地域リーグラウンドが終わってすぐのタイミングですか?
鈴木SD
終わってすぐではないです。プレーオフ第1戦が終わって今日発表する形になりました。このあと質問があるかもしれませんが、本人には昨日伝えたというところなので、その直前に決定しました。
Q:このタイミングでの発表は選手やチームにとっては影響力があるのではないか?
鈴木SD
もちろんコーチ時代を含めると、長くトップチームに関わっていただいた方なので、残り1試合というこの状況で、それを伝えていることで、トップチームの影響はもちろんあると思っています。ただ、そこをしっかりとチーム統括も含めて、現場とコミュニケーションを取りながら、支えていければと思っています。
Q:大島監督はずっと選手やファン・サポーターに対してこのチームで戦い続けることの意義を伝えておられましたが、なかなかうまくいかない状態を、今シーズン半年見てこられた中で、期待されていた成長曲線や、どんなふうになってほしいみたいなりところがあったと思いますが、今のこの現状、どんな部分に乖離があったかのか?
鈴木SD
先ほどお話ししたすり合わせの部分で、細かい話をしたのですが、チームの戦い方の中で、もちろん大島監督も常々、別にボールを持つことが目的ではない、ゴールに迫るために、前方向にプレーしていくという話をしていましたけれど、マイボールの時にしっかりと自分たちで勇気を持って前進していくというところ。ゲームを組み立てていくところ。それから前線からの守備は強い強度を持って、前線からボールを奪ってゴールに迫る。その2点に関しては、少しシーズン前に話していたところとの成長曲線のギャップはあったと感じています。
Q:中山社長に質問です。2022年4月にクラブに副社長という形で入られ、そこから12月に社長に昇格され、約3年半経関わられて、チーム統括の責任者も兼任されていた時期あったと思います。ここ2年で監督交代が4回ありなかなかチームも停滞という状況をどう捉えられていているのか?
中山社長
おっしゃる通り私が横浜F・マリノスに来た時には、スポーティングダイレクターがいない状態からチーム統括の体制は始まっていました。それに対して当然、私としては課題認識をしている中で、前年度西野努さんに来ていただいて、今年度は鈴木健仁さんに来ていただくということで、スポーティングダイレクターの方に来ていただくと同時に、チーム統括の体制のあり方というのも、当然並行していろいろ変えてきていて、今に至っていると思っていますし、同時に監督の選定については、確かにシーズン途中で契約を解除しなくてはいけないという事実は、おっしゃる通りですけれども、背景としては、必ずしも1つの理由ではなくて、監督と我々との関係の中での理由はいくつかあるのですけれども、同じことを繰り返さないようにするために、何かをきちんと残していかなくてはいけないと思っていますし、そこは評価の考え方とか、少し細かいですけれど、その評価内容に対するウエイトの考え方とか、そういうところをきちんと形にして残していく。当然そこを今共有はしていますし、シティ・フットボール・グループ(以下 CFG)とも共有していますけれども、そういうところをきちんと固めていくということをやっていますし、そこはきちんとやり切りたいと思っています。
Q:中山社長は残り1か月そこをやられる?
中山社長
はいそうですね。
Q:リリース文の中で、ここ数年解決していなかった課題があったと思いますが、どういった課題が解決しきれていないのか教えてください。
鈴木SD
僕自身は、SDという立場で、強化の責任者を何チームかでしてきましたけれど、やはり一番大切な仕事は、監督を選ぶことだというふうに思っています。今までのF・マリノスの監督選びに関しては、僕がコメントすることではないので。ただ今回こういう決断に至って今回、監督を選ぶという状況になったので、僕にとっては一番そこがやはり大事な今後のF・マリノスの未来がどうなっていくのかというところで、一番大切なことだと思っているので、そこは改善に取り組みたいです。
Q:今回は大島監督、その前はパトリック キスノーボ氏を内部から昇格する形でしたが、監督選定についてこれからCFGと連携していくのか?
鈴木SD
はい、そうなります。連携しながら進めていきます。
Q:監督の人選は日本人、外国人問わず?
鈴木SD
特にどちらかというふうには決めてはいないです。いろんな可能性を広げながら、決めていきたいと考えています。
Q:大島監督のコメントからは無念さや悔しさがすごく伝わってきました。大島さんにとっては来シーズンに向けてすごく良い準備できているという自負があったではないかと思います。その中で解任を伝えたときの受け止め方はどういうふうな感じだったのか?
鈴木SD
僕が伝えたのですが、そこで話したことはすみません。 ここでお伝えするべきではないこともあって、大島監督も話してくれたことも多分あると思いますし、それを含めてリリースで皆さんにお伝えしたいことということで、大島監督のコメントを発信したと思うので。ただ、あのリリース文で伝わったように、無念さというか、来シーズンをやりたかったという思いはあったかと思います。
Q:今回中山社長は、接点はなかったのでしょうか?
中山社長
今、鈴木からお話しした、大島さんに伝える場面には私は同席しませんでした。
Q:監督を解任することは、なかなか労力が必要かと思いますが、どういった思いでご本人に伝えられたのでしょうか?特に大島さんは功労者だと感じるだけに、なかなか大変な作業であるが、プロとしては結果が出ないとこういう形になるのは、ある程度想定されたのですが、そこに対して中山社長としての見解をお聞かせください。
中山社長
鈴木SDが話していること被ってしまうのですが、大島監督はF・マリノスで選手をやられていましたし、アカデミーのコーチもやられていました。そういった意味で長きにわたって、F・マリノスを色々な形で支えてくださった方ですので、そこに対するそのクラブとしての大きな感謝の気持ちはもちろんあります。一方で、今回の判断に至った経緯を聞き、私としても当然受け止めて理解をしていますので、最終的にはこの判断に至たりました。
Q:鈴木SDに質問です。リリース文に変化が必要という表現があったが、監督の変更というのがひとつだと思います。改めて現状のチームに変化が必要というところ。その変化するべき部分というのは、どのように感じていますか?
鈴木SD
大島監督ともシーズン中に会話したのですが、僕自身がF・マリノスに1月に来て、トレーニングを見た中で、トレーニングをもっと厳しくするべきではないかと。 やはり日々のトレーニングは、僕はすべてだと思っていますし、それが試合に現れると思っているので。もちろん大島監督もそれに対して改善に向けて取り組んでくれていました。日々のトレーニングから、変えていかないと、強いチームにならないのかなというふうには思っています。
Q:先ほどの質問ではありましたが、ここ数年で解決しなかった課題であったり戦い方の整合性、そして監督の選任をどうしていくかというところが今後大きなテーマになるのではないか。それらを解決するための大きな軸というのは、強化である鈴木さんのサッカー観というか、どのようなスタイルを目指していくかというところ。改めて2026/27シーズン以降、F・マリノスはどのようなスタイルを目指していくのか具体的に教えてください。
鈴木SD
アタッキングフットボールというフィロソフィーを掲げている中で、アタッキングフットボールは色々な戦い方がもちろんあると思っています。 なので、監督が現場を見る中で、最終的には監督が作っていくものだと思っていますけれども、アタッキングとはいろいろとあると思うのですが、僕自身は、襲いかかるみたいなイメージを持っていたので、ボールを持ってない時も、さっきの話にちょっと近いですが、常に相手に襲いかかっていく。ボールを奪いに行く。ボールを持っているときは、ゴールに襲いかかるというところと、あとはサッカー選手はボールを持ってプレーしたいと思うので、ポゼッションは何のためにというところで、目的ではないのですけれど、やはり強かったF・マリノスの時代は、数値的にもボールをしっかりと持って戦っていましたし。なので、しっかりとボールを保持しながら、先ほどのようなスタイルを表現していければなと思っています。ただ、来シーズンに向けて、大きな目標がある中で、やはりF・マリノスというのは日本でもビッグクラブと言われるクラブですから、タイトルを求められていますので、もちろん理想を求めながらにはなっていると思いますが、来シーズンに関しては、どう勝つかというのを、僕自身も大切にしていきたいと思っていますけれど、来シーズンに関しては、やはり結果を求めていかなければいけないシーズンになってくると思うので、少しそっちに触れた戦いになるというふうに思っています。
Q:最初の方の質問に対する回答で、今シーズンいっぱいは大島監督に任せたいとおっしゃっていましたが、どういうところを評価して、どういうことを期待して、解任をここまで伸ばしたのかを教えてください。
鈴木SD
開幕からなかなか勝てない時期があった中で、シーズン序盤に戦い方がまだ調整段階にあるなというふうに感じたこともありました。相手に対して、少し守備的な戦いをして負けた試合もありましたし、そういう中で大島監督とコミュニケーションを取っている中で、今シーズンをスタートするときに、こういうスタイルで戦っていこうという共有があった中で、もう一度そこにチャレンジしようというやりとりもありました。その中で連勝した時期もありましたし、それがこの後続いて、チームとして進化していくのではないかというふうに思った時期もあったので、少し波のあるシーズンでしたが、その判断がすごく難しかったとは思うのですけれども、その波の中で最後までお任せしたいという判断に至りました。
Q:短期間に監督の解任が続いているが、これは監督の問題なのか。それともチーム、組織として、監督の選定プロセスなど他のところに何か問題があるのか そこらへんはいかがでしょう?
中山社長
さきほどのご質問の答えと似てきちゃうかもしれないですが、選定プロセスは基本的にCFGと共有してやっている中で、その時の監督のいろんな背景がある中で、途中で契約が解除というふうになっていますが、CFGと共有している評価のクライテリアがいくつか分類されているのがあるのですが、そこの評価の仕方と、F・マリノスという日本にあるJクラブの監督を選ぶという時に、少しそのクライテリアの重み付けというのは見直していく必要があるなと思っています。そこは当然、振り返りの中で見えてきているポイントはあるので、そこはCFG、鈴木SDとも共有しながら、同じことを繰り返さないようなそのレッスンラーンドとして、今進めようとしています。
Q:お2人に質問です。百年構想リーグのこの半年の総括をお願いします。
中山社長
これも鈴木SDのコメントとダブってしまう部分はあるのですが、大島監督に2025シーズン後半に監督になっていただいて、残留を決めていただいて、今シーズンに入るときには大島監督とはお互いの目線合わせといいますか、こういうものを目指していこうというものを確認する中でスタートしてきています。結果的に言うと、先ほど鈴木SDが申し上げたように、できている部分と、そうでない部分がありますけれども、そのできている部分は、この後の新しく来る監督にきちんと引継いでやっていくんだろうなという。そういうシーズンだったなと思います。
鈴木SD
この半年で、こういう決断だったというところで、なかなかうまくいかないことが多かったと思います。その中で大島監督も常々戦うところであったりとか、球際のところです。守備の部分であったりとかに関しては、この半年間で粘り強く選手と共に、トレーニングの中で植え付けるためにやってくれたと思っていて、試合の中で、そういう場面が見られた場面が、川崎フロンターレや東京ヴェルディとの試合の中で表現されていた部分もあるので、これはF・マリノスの戦うベースという意味では、今後も引き継いでいくことになると思います。結果だけを見ると、なかなか難しい、厳しいシーズンだったと思いますけれども、来シーズンに繋げていきたい、残していきたいというところはあったのかなと思います。
Q:新監督の選定基準でここは外せないというところはありますか?
鈴木SD
ここは外せないというのは、中山社長からもありましたが、今までの選定基準みたいなことを少し見直している部分もあって、やはりF・マリノスというクラブはすごく大きなクラブですし、僕自身も、何名かの監督を、今まで選んできたことがありますし、監督の経験のない人を選んできたことも、もちろんあります。自分の中では監督経験はあまり気にしないというか、なくても資質があれば。誰でも最初は初めてなのでと思っていたこともあります。経験が邪魔をすることもちろんあると思いますし。ただ、F・マリノスという大きなクラブで、監督を近くで見ていて、やはり相当なプレッシャーですし、その中で勝っていかなければいけないということを考えると、やはり監督の経験、実績は絶対必要かなと思います。
Q:多くのクラブが1年半のスパンで、チームに継続性をもって次のシーズンに臨む中で、チーム統括としても腕の見せ所になるのではないかなと思います。選手の入れ替えも含めて先ほど言っていた勝負の年に対して、シビアにならなければいけないシーズンが目の前にある中で、ゼロベースのスタートとなるのはかなり大きな勝負となるので、補強も含めどういったことが必要となるのか?
鈴木SD
ゼロベースとは思ってないですが、監督が代われば、日々のトレーニングを含めて変わってくる部分が大きいので、そういう意味では、だいぶ変わるところは大きいと思いますが、新シーズンに向けては、今いる選手をベースにというふうにはもちろん考えています。 このタイミングは1年半でチームは走っているので、そこで選手の入れ替えはすごく大変なタイミングなので、今いる選手をベースに、選手の入れ替えはもちろん必要だと思っているので、そんなに多くはないですけれど、移籍で選手を獲得したいというふうに思います。
Q:補強ポイントは?
鈴木SD
補強ポイントとしては、中盤のところとか、ボランチのところとか、あとは攻撃的なところで、(谷村選手)海那がたくさん点を取ってくれましたが、もう少し彼に良いボールが入ってくれば、もっともっと点を取れると思っているので、攻撃的なポジションでも必要かなと思います。
Q:今年の新体制発表会で2029年のクラブワールドカップ出場を目指すと中山社長から明言されたと思います。そこに向けて、今シーズンは特別な大会でありますけと、順位があまり芳しくないという現実と、また監督が交代するという状況も含めて、目標設定が本当に的確なものなのか、下方修正する考えはないのか?
鈴木SD
下方修正はしません。的確かどうかは、皆さんいろいろ考えがあるのかなと思います。ただ、僕自身はこの世界で戦っている限り、高い目標をもって、そこにみんなでチャレンジしていくべきだと思いますし、自動で来シーズンACLエリートに出場権を獲得するには、おそらく3位以内を目指さないといけないのですが、そこがかなわない目標だとは思っていないので、 そこに向けてしっかりと準備をしたいと思います。



