松田直樹さんご逝去10年を迎えるにあたって

2021/08/03 クラブ

松田直樹さんご逝去10年を迎えるにあたって

クラブのレジェンドの一人であり、1995年の加入以降16シーズンの長きにわたって横浜F・マリノスでご活躍され、その闘志あふれるプレーや熱い気持ちで多くの人々を魅了し、ファン・サポーターの皆さまに愛された、松田直樹さんが急性心筋梗塞のため2011年8月4日に急逝されてから明日で10年を迎えます。

当クラブでは、背番号#3のユニフォームをベンチに掲出、SNS等を通じたメッセージの発信、命日8月4日に近いホームゲームにおける記帳台の設置、そして彼のような悲劇を二度と起こさないためのAEDや救急救命の普及啓発活動など、松田直樹さんへの想いをつなぐための取り組みをファン・サポーターの皆さまと共に行ってまいりました。

10年を迎えることが決して何かの節目になるわけではありませんし、クラブの松田直樹さんへの想いが変わることもありません。しかしながら、松田直樹さんと直接の接点を持たない選手やスタッフ、彼のプレーを生で見たことがないファン・サポーターの皆さま、2011年以降に生まれた彼の存在を知らない子どもたちが、この10年の間に増えていることもまた事実です。

「松田直樹という偉大なサッカー選手がいたことを、クラブが続く限り伝え続ける」ということは、松田直樹さんが長く在籍されたクラブとしての使命です。この先10年、20年と時を経ても松田直樹さんという存在がこの街で語り継がれていくために、この使命に今後もクラブ全体で取り組んでいくことをここに改めて表明いたします。

具体的には以下の二つの軸にて取り組みを推進してまいります。

①松田直樹さんにフォーカスした発信や取り組み

これまでも実施してまいりました、背番号#3のユニフォームのベンチへの掲出、SNS等を通じたメッセージの発信、8月4日に近いホームゲームにおける記帳台の設置など、松田直樹さんへの想いを繋ぐための発信や取り組みをファン・サポーターの皆様と共に今後も継続して実施してまいります。

②「#命つなぐアクション」のマリノスファミリー全体、ホームタウン内での取り組み

松田直樹さんのような悲劇を二度と起こさぬ為に2019年にマリノスから始まりJリーグ全体のシャレン!活動の取り組みとして広がっている「#命つなぐアクション」。CPR(心肺蘇生法)やAEDの使い方など命をつなぐためのこのアクションをマリノスファミリー全体、そしてホームタウンの子どもたちなど一人でも多くの人に知ってもらう取り組みを進め、ホームタウン内でのスポーツ中の突然死ゼロを目指すと共に、この取り組みを通じて松田直樹さんの魂を継承していきます。

2021年8月4日について

今年の8月4日について、クラブとして以下の二つの取り組みを実施いたします。

①「#FOREVER3 (オンライン記帳)」

例年8月4日近辺のホームゲームではファン・サポーターの皆様からの想いをつなぐための記帳台を設置しておりますが、感染症予防の観点と当該試合が「観客上限5,000人試合」の対象であることから、ご遺族ともご相談のうえ、今年度は、オンラインにて皆様の松田直樹さんへの想いを紡ぐ場をご用意させていただくことにしました。8月4日(水)00:00~23:59の期間、皆様のTwitterアカウントにて「#FOREVER3」のハッシュタグと共に、松田直樹さんへの想いをツイートしてください。皆様からの想いはクラブにて全て目を通させていただいたうえでご遺族に責任をもってお渡しさせていただきます。

②「#3 1stユニフォーム、プレーヤーズTシャツ販売」

「松田直樹さんという偉大なサッカー選手がいたことを、クラブが続く限り伝え続ける」という使命にクラブとして全力で取り組んでいくことの決意の表れ、そして松田直樹さんへの想いを繋ぐために、松田直樹さんのご家族の同意のもと、ご逝去後初めて「背番号#3の1stユニフォームとプレーヤーズTシャツの販売」を実施いたします。少しでも多くの方に背番号#3を身に着けていただけるよう、この2種類の展開とさせていただきました。

なお、このユニフォーム、プレーヤーズTシャツの販売による売上の利益全額は、クラブが実施する「#命つなぐアクション」(ホームタウンにおけるCPR(心肺蘇生法)・AEDの普及啓発事業)および、ホームタウンの子どもたちへのサッカー普及活動などの活動費用に充てられます。

横浜マリノス株式会社 代表取締役社長 黒澤 良二 コメント

私がマリノスの社長に就任したのは2018年であり、松田直樹さんとの直接の接点はありません。しかし、もちろん松田直樹さんがマリノス在籍中からそのご活躍は存じ上げておりましたし、とても熱い気持ちを持ったサッカー選手だと思っていました。そしてマリノスの社長に就任してからの3年、松田直樹さんがクラブにとって、そしてファン・サポーターの皆様にとっていかに大きな存在であるかを改めて肌で感じてまいりました。そして、その魂はクラブが継承すべきスピリットだと思っています。「松田直樹という偉大なサッカー選手がいたことを、クラブが続く限り伝え続ける」というクラブの使命にマリノスファミリー全員で向き合い、しっかりと取り組んでいきたいと思います。

横浜F・マリノス アンバサダー 波戸 康広 コメント

初めて会ったのは高校時代の選抜合宿で、それからは同じチームはもちろん、代表でも一緒にプレーしたのでたくさんの思い出があります。F・マリノスに復帰してからの宮崎キャンプでは同学年ということで同じ部屋になり、明け方になるまで語り合ったことは良い思い出です。
この時期になるといつも思うのは、歳を重ねマツは何を喋っているかなということ!やっぱり、サッカーについて話しているだろう。
マツが大好きだったサッカーの楽しさを伝えていくこと、それと共に、万が一の事態に備え命を守るための普及・啓発活動をしていきたいと思います。

横浜F・マリノス クラブシップ・キャプテン 栗原 勇蔵 コメント

ジュニアユースの頃から、トップチームにいたマツさんは常に憧れの存在でした。2002年にトップチームに昇格して、同じピッチで練習をした時はレベルの差に衝撃を受けました。選手として、記録にも記憶にも残る選手で、F・マリノスの中で存在感が抜きんでている人です。
加入当初は相手にしてもらえなかったですが、選手として認めてもらい始めると、話しかけてくれたり、色々なところに連れていってくれるようになりました。プライベートの時間でもサッカーのことばかり話していて、心からサッカーが大好きな人なんだなと思っていました。
あのような形で亡くなってしまいましたが、そのことによって明らかにAEDは普及しましたし、亡くなっても尚、世に影響を与えるすごい存在だと思います。
リアルタイムで見ていた方は松田直樹を忘れないと思いますが、特別な存在だったマツさんをたくさんの方に知ってもらいたいと思うので、今後も思い出せる活動をやっていきたいと思います。

松田直樹さんお姉様 一般社団法人 松田直樹メモリアルNextGeneration 理事 松田 真紀様 コメント

16年間という長きに渡り、松田直樹を愛して頂きましてありがとうございます。
そしてあれから10年たちました今も変わらぬ思いに感謝しかございません。ありがとうございます。
スポンサーの皆様、関係者の皆様、仲間の方々、ファン・サポーターの皆様、本当にありがとうございました。どんな時も直樹を後押しして下さりありがとうございます。それぞれのシーズンを16年間共に過ごさせて頂きました。
サッカーしかなかった直樹の16年間のサッカー人生は短いかもしれません。その中で、皆様に出会えました事、幸せなサッカー人生だったと思います。
そしてあれから10年間の今、直樹を直接知らない方々もたくさんいらっしゃると思います。その中で、その時々にいらっしゃる関係者の方々、選手の方々、ファン・サポーターの皆様が思いを繋いで下さいます事、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
ファン・サポーターの皆様、この10年間、いつもどんな時もかかさずに試合の際に、ゴール裏の直樹のフラッグをありがとうございます。あのフラッグは直樹そのものの様な感じがし、いつも直樹が共に試合に参加している様な感じがしております。
これからもサッカーをこよなく愛したサッカー小僧がおりました事、心の片隅でも思って頂けましたら嬉しく思います。
皆様がサッカーを楽しんでいらっしゃる事が、松田直樹の願いだと思います。そしてそのためには欠かせない安全な環境をと願います。
そして今年はまた、皆様でシャーレを掲げたいです。
暑さが続いております。感染が拡大しております。どうか充分ご自愛下さいませ。

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