Yokohama F・Marinos

レポート

REPORT

2019 明治安田J1 第16節 vs松本山雅FC

前半レポート

 5月26日のジュビロ磐田戦以来、約1か月ぶりとなるホームゲーム。相手の松本山雅FCは2度目のJ1での戦い。F・マリノスの先発は前節から1人変更。出場停止のマルコス ジュニオールに代わり、山田がMFに入った。ゲームキャプテンを務めるのは喜田。なお天野は、この試合でJ1リーグ通算100試合出場達成となる。
 試合は、松本のキックオフで始まる。松本にファーストシュートを打たれたF・マリノスだが、後方からのビルドアップから前線へ入れて起点をつくる。8分、天野のパスを仲川が右足シュート。11分にも細かくつなぎ、天野のラストパスを山田が右足で振り抜く。しかしボールは右ポストに当たって跳ね返った。18分には中央からのFK。天野のキックが右上に向かったが、惜しくもクロスバーに阻まれた。
 松本はライン間をコンパクトにし、最終ラインも高めに上げて前からプレッシャーをかける。20分過ぎから、F・マリノスは松本の守備ブロックを崩し切れず、なかなか決定機が訪れない。しかし30分を回ると、サイドでのコンビネーションを交えてチャンスメークが機能する。だが35分・仲川の折り返しから和田のダイレクトシュート、37分・仲川のパスから遠藤の左足シュートなどもゴールには至らず、前半を0-0で折り返す。

ハーフタイムコメント

横浜F・マリノス アンジェ ポステコグルー

横浜F・マリノス
アンジェ ポステコグルー

「声を掛け合って、守備の対応をはっきりしよう。
もっと一人ひとりがハードワークして、マリノスのサッカーをすること」

後半レポート

 F・マリノスは天野がボランチに下がりスタート。5分、その天野からのタテパスがエジガル ジュニオに入る。徐々にパスのリズムが出てきたF・マリノスは、両サイドで連動しながらチャンスメークを目指す。
 10分、松本の反撃を受けたが、畠中が厳しくマークして相手FWをストップ。16分には左サイドのコンビネーションを使ってティーラトンが持ち上がりクロス。エジガル ジュニオが走り込んだ。19分、F・マリノスベンチは選手交代を行い、大津をピッチに送る。その2分後、パスをつないで遠藤が右足でシュート。惜しくも右に外れた。
 ペースをつかんだF・マリノスは25分、左CK、天野のキックを畠中がヘッドで合わせたがクロスバーを越える。そして35分、ついに0-0の均衡を破った。まず畠中のタテパスから始まる。これを渡された遠藤が左前方を走る大津へ。持ち上がった大津が、ライン際深いところから右足でラストパス。これをエジガル ジュニオが左足でトラップしてすぐに反転しながら右足を振り抜くと、ボールはネットに吸い込まれた。
 エジガル ジュニオの4試合連続ゴールで先制したF・マリノスは、追加点こそ奪えなかったものの安定した試合運びをみせる。5分と表示されたアディショナルタイムも、相手陣内にボールを運びながら危なげなくタイムアップを迎えた。これでF・マリノスは勝点30に。またホームゲーム4連勝を飾った。 

横浜F・マリノス 試合後監督コメント

横浜F・マリノス アンジェ ポステコグルー

横浜F・マリノス
アンジェ ポステコグルー

「すごく難しいゲームでした。なかなか良いスタートを切れずに、相手に心地良くプレーをさせてしまいました。それが、自分たちを難しい状況にしてしまったと思います。 そういうふうになってしまうと、自分たちがボールを持っても、やはり相手の強い部分である守備が機能してしまいます。 しかし、自分たちはやり続ける、自分たちのサッカーをやり続けると選手たちに伝えていました。そして結果がついてきて、今日のようなゲームになったと思います」

質問:相手陣内に持ち込んだ時に、サイドチェンジのボールが少なかったと思うのですが、その点はどうでしょうか?
「すごく難しい試合で、ボックスの中に松本はほとんどの選手がいて、なかなかスペースがありませんでした。そのなかでパスをつなぎ通すということは、特にアタッキングサードの部分では難しい展開だったと思います。 なぜ自分たちがここまで苦しんでしまったかというと、やはり前半で相手の陣地ではなく自陣でずっとパスをつないでしまったことにあります。なぜ前に行けなかったのか、そこでスローダウンしてしまいました。なるべく早くリンクの選手が入ってきてターンをし、そして相手の陣内でパスをすることが大事でした。前半は、そこがうまくできませんでした。 もう一度言いますが、非常に難しい試合でした。相手の11人全員が戻った状態でスペースのない中、崩すというのは簡単ではありません。けれども最終的には結果が出て良かったと思います」

質問:昨年であれば、今日のような試合は負けてもおかしくないような展開でしたが、そこで勝ち切ったのは、チームとしての成長を示しているのではないでしょうか?
「おっしゃったように、去年を想起させる場面もあった中で、去年だったら負けに等しい結果になったかもしれません。 しかし、今日勝てた、結果が出たというところは、成長が見えたのだと思います。やはり理解度も深まって、そして何よりもメンタルも強く持って試合に臨んだ点が大きかったと思います。 前節の逆転負けをして、すごく悔しい思いをしました。自分だけではなくチーム全体で、そう思っていました。そこから何を学んで、この試合に懸けるのか。どのような思いでピッチに立つのか。それらを頭に入れて、どうやって勝っていくのかを伝えてきました。 ホームでは連続で大量4得点しましたが、今日はこの難しい試合で、皆がハードワークをして、最後まであきらめず、勝点3が取れた試合だと思います」

質問:今シーズン、まだ連敗がありません。その理由については?
「先ほども少しふれましたが、負けた試合でどう学んで、どう成長して、どうリアクションを起こすのか。そういう部分を選手たちが理解をし、自分たち自身でそのようなリアクションを起こしてくれています。もうこの間のような試合はしないと臨んだ部分が、連敗をしていない理由の一つだと思います。 連敗をしていないというのは、もちろん自信にもつながると思います。負けた試合の次を試合に勝っていこうと臨んで、勝つことによって自信にもなりますし、続けていくことが大事です。 負けた次の試合、どのような気持ちを持ってやるかだと思います。去年は、大きな波がありました。良い時と悪い時の波が、激しかったと思います。ですが今シーズンは、その波も軽減されています。まだまだ完璧ではありませんが、その波という部分では、去年よりも良い時と悪い時のギャップが小さくなっていると思います。自信を持ってやることが大事だと思います」

質問:後半、天野選手を下げてボランチにしたように見えましたが、その狙いは?
「前半は自分たちの動きが良くなかったと思います。そこで松本は守備的に深い位置にいましたし、また前に来ようともしていました。そこで、我々は焦りが出てしまって、まだ整ってないのにミスが出てしまいました。 天野に関しては、前半は10本ぐらいしかパスを出していませんでした。通常であれば70本、80本パスをするような選手です。彼だけでなく、一人ひとりが自分のことしか考えていないようなプレーになると、もうF・マリノスのサッカーではありません。 どこのポジションでもいいんです。どこのポジションでも、互いに穴を埋める。動いて穴を埋める。止まっているわけではありません。自分のポジションはここだと固定するのはウチのサッカーではありません。 そういう部分で、後半は少しポジションを変えました。天野に関しては、タッチ数も増えましたし、パスの本数も増えたと思います。切り替えて、素晴らしいプレーをしてくれたと私は評価しています。 トップ下だろうが、ボランチだろうが、サイドバックだろうが、ゴールキーパーだろうが、自分にとってはポジションに固定はなく、自由に動き、そして頭を使ったサッカーを繰り広げるのが、自分が求めるサッカーです。固定したプレーをしますと、孤立してしまいます」

質問:エジガル ジュニオ選手が4試合連続ゴール、その好調の要因は? そしてエジガル ジュニオ選手だけでなくマルコス ジュニオールも数多くゴールを挙げています。彼らの今後の期待については?
「エジガル ジュニオはシーズンの最初から出ていましたが、良い調子で結果を残しているときにケガをしてしまいました。そのケガがなければ、もっとゴールが生まれていたと思います。 彼がケガをして李忠成を入れたのですが、李選手もケガをして、マルコス ジュニオールを通常のポジションではないFWで起用しました。そのような難しい状況でも我々は結果を残してきています。 そしてそのような状況でも、選手たちは楽しんでやっているという部分が見えます。一人だけでなく何人もの外国籍選手が、楽しんでプレーしていると私は思っています。 やはり日本に来た最初の年は何もかも違いますから、自分の経験も含めて非常に難しいと思います。3人のブラジル人選手も神戸でプレーしていたティーラトン選手も、本当に良くやってくれていると思います。これからも、どんどん、どんどん成長してくれると思います。期待しています」

試合後コメント

「相手は僕やテル君の良さを消してくる守備をしてきましたし、だからこそ後半のようにスペースをつくる動きがあった方が良かった。もっと早く気づけば、もっと早く攻略できたと思います。
後半、大津君が入って、あのスペースに走ってくれたので、やっとパスコースができました。試合のなかで、もっと考えてプレーできるようになりたいと思います。
(後半は連動から惜しいシュートがあって)マークに着かれていたからこそ、動いて動いて。シュートシーンは入れば良かったですけど、悲観することなく、次はしっかり決められるようにしたいと思います」

「前半はポゼッションが低い位置になっちゃったんですが、チャンスはつくれていました。
(惜しかったシュートシーンは)思い切り打ちにいったんですが、ワクに入れなければいけなかったです。
後半はポゼッションが高くなって相手に狙われ出したんですが、点が取れたので良かったです。でも、もう少し意図的に崩すシーンがあっても良かったのかなと思いました」

MF10
天野 純

「(通算100試合達成について)F・マリノスの育成組織から大学を経てきて、まさか自分がF・マリノスで100試合を達成できるなんて、夢にも思いませんでした。感慨深いものがあります。周りの人たちが支えてくれたおかげだと痛感していますし、感謝しています。
(後半はボランチに下がって)相手が3ボランチできているので、そこでオレや康太が並んでいても、ボールはうまく回らなかった。監督には“もっとボールに絡め!”と怒られて(笑)、後半はキー坊と横並びで、後ろからしっかりビルドアップを助けて、ゲームをコントロールできました。
(前半のFKは感覚を取り戻せた?)そうですね。でも惜しいじゃ意味ないし、決めていれば試合を樂に進められたので。次のFC東京戦では、ああいうところを決めないと、今日みたいに難しい展開になってしまうので練習で突き詰めたいと思います」

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