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2012年度 決算について

クラブ

2013.07.09

今年も間もなく、Jリーグより各クラブ別の2012年度決算内容が公表されると思いますが、これに先立って、横浜マリノス(株)としての決算内容を開示するとともに補足をさせて頂きます。

2012年は、「再チャレンジの年」と位置付け、様々な活動に取り組んでまいりました。

トップチームは、「ACL出場」を最低限の目標として、また、クラブ経営の面では、2011年に様々な要因で未達に終わった各種売上の大幅な増加を目指して、粘り強い活動を展開して来ました。

トップチームについては、弊社ホームページはもとより、新体制発表会をはじめとする様々な機会・媒体を通じて、2012年の振り返り、並びに2013年シーズンに向けての方針、課題等を説明させて頂いておりますので、ここでは割愛させて頂きますが、昨年1年間、苦しみながらも積み上げて来たチームスタイルは、横浜F・マリノスとしての「持続可能な成長の基盤作り」を念頭に置いたものであるという点だけ補足させて頂ければと思います。

次に、2012年度の決算について、まずは所定の様式に従って開示させて頂きます。

決算内容

2012年度 貸借対照表
(2013年1月31日 現在)

(百万円)

科目 金額
資産 流動資産 480
固定資産 11
資産の部 合計 491
負債 流動負債 2,017
固定負債 151
負債の部 合計 2,168
資本 純資産 ▲1,677
資本金 31
資本準備金 0
利益剰余金 ▲1,708
資本(純資産)の部 合計 ▲1,677

2012年度 損益計算表
(2012年2月1日~2013年1月31日)

(百万円)

科目 金額
営業収益 3,717
広告料収入 1,364
入場料収入 783
Jリーグ配分金 220
アカデミー関連収入 458
その他収入 892
営業費用 4,217
チーム人件費 1,601
試合関連経費 331
トップチーム運営経費 442
アカデミー運営経費 315
女子チーム運営経費 0
販売費および一般管理費 1,528
営業利益 ▲500
営業外収益 12
営業外費用 10
経常利益 ▲499
特別利益 0
特別損失 130
税引前当期利益 ▲628
法人税および住民税 0
当期純利益(損失) ▲629

※本実績表は、Jリーグの開示基準に基づき作成しております。

売上高合計は、前年度に比べ7.3%、約2.5億円増加して37.1億円余りとなりました。
また費用面では、前年度に対して約2.4億円増となり、これらの結果、大変遺憾ながら、2012年度も5億円の営業損失を計上することとなりました。

さらに営業損益が継続してマイナスとなったこと等から、バランスシートを健全化するために、当期末に減損損失(特別損失)を約1億3千万円計上することとしました。その結果、当期は6億3千万円弱の純損失となりました。

以上の決算内容について、最初に売上関連の補足説明をさせて頂きます。

まず来場者数ですが、2012年度は前年比で9.1%増と改善しました。これを客観的に判断するために、私たちが改革にチャレンジし始めた2009年度以降、直近までのデータをもとにJリーグ全体の傾向と比較しますと、<グラフ1>の通りになります。

Jリーグ全体は明らかに減少傾向にあり、集客減に歯止めがかかっていない厳しい環境にありますが、横浜F・マリノスは増加基調にあることがお分かり頂けると思います。これは1つの成果だと判断しています。

【グラフ1】 2009年度以降の入場者数推移(2013は13節まで)

他の主要な売上も、<表1>に示す通り、2012年はすべての項目で前年を上回っていることに加え、改革にチャレンジしてきた3年間の平均も、2009年度比で改善していることがお分かり頂けると思います。わけても商品販売とスクール(フットボール・アカデミー)は過去最高の水準を達成し、クラブとしてのチャレンジは各方面で着実に成果を生み続けています。

【表1】 その他売上の推移(単位:百万円

2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 3年平均
広告宣伝 1,322 1,414 1,197 1,364 1,325
商品 292 391 426 473 430
スクール 383 365 425 458 416

このように、2009年まで閉塞感が漂っていた各種経営指標はクラブを挙げた改革の結果、チームの順位と同様に、上昇気流に乗せることが出来つつあると判断しております。これも横浜F・マリノスを支えて頂いているすべてのステークホルダーの皆さまのご支援、ご協力の賜物であると感謝しております。

一方、費用について簡単に補足させて頂きます。
まず大きなウェイトを占めるチーム人件費ですが、これについては<表2>に示す通り、「チームが上位争いをするために必要なレベルを維持する」という基本方針のもと、内容を精査した上で必要な強化を図って来ました。ただそれでもこのレベルはJリーグ全体の人件費水準、並びにリーグ戦順位等を勘案しますと、非常に高効率なものであり、適正なものであると判断しております。

【表2】 チーム人件費とリーグ戦順位推移(単位:百万円)

2009年度2010年度2011年度2012年度
人件費1,1651,3741,4411,601
順位10位8位5位4位

※チーム人件費の定義は、Jリーグ開示基準に基づく

また、その他の経費につきましては、売上増に比例して発生する費用が6千万円増加しましたが、それ以外の経費は2千万円節減しており、特にコントロール可能な経費については非常にスリムで、メリハリがついた内容となっております。

(2)会社が対処すべき課題

このように、クラブを挙げた粘り強い改革はあらゆる面で着実に成果を生み続けており、間違いなく成長のカーブを描いておりますが、残念ながら私たちが描いていた大きな成長曲線には届いておりません。その結果5億円規模の営業損失が生じ、累積損失が17.1億円に達した事実は厳粛に受け止めなければなりません。

ただ、この単年度赤字と累積損失が発生している背景に、将来を見据えたチャレンジがあることは昨年来、ご説明して来た通りです。すなわち、Jリーグ発足以来、20年近くも続けて来た「親会社への過度な依存」から脱却し、できるだけ自立性の高い経営にシフトするための構造改革を進めること、その過程で問題点を曖昧にする赤字補填は極力抑制し、クラブとしての地力を付けて行くための挑戦を続けて来た結果であることをご理解頂ければと思います。

そういう意味では、これも様々な機会を通してご説明して来たように、経営指標以外の定性的な面においても、着実に改革の成果は出ています。例えば困難な課題に果敢に挑戦するスピリットや、実際に克服していくための具体的な仕組み・プロセス、ノウハウ、マネジメントスタイルなどは、社内に広く、深く浸透・定着してきております。

ただ、その上で、親会社への依存度を劇的に下げるだけの地力は、まだ付いていないという事実は認めざるを得ません。加えて、クラブライセンス制度の導入という2009年当時には全く想定していなかった大きな変数が加わり、そのデッドラインは刻一刻と近づいておりますので、これをクリアするための「特別な対策」を追加しなければなりません。

従って、現在私たちは、この3年間の基本路線である「クラブ単独の地力を付けるための改革」と「クラブライセンス制度をクリアするための特別な対策」に並行して取り組んでおります。最後にこの「特別な対策」に関し、現時点で言及できる範囲に絞って説明させて頂きます。

まず、2012年までに蓄積された「累積損失」を解消し、クラブライセンス制度で規定されている「債務超過」状態を回避することが焦眉の課題です。この点に関しては、現在、日産自動車と具体的な検討、並びに議論を続けており、あらゆる角度からの最適解を模索しているところです。

次に、クラブライセンス制度のもう1つの関門である「3期連続赤字」をクリアすること、具体的には2013年以降、単年度の赤字を解消して行くという課題については、売上とコストの両面で、あらゆるケースを想定した幅広い検討を行っており、様々なステークホルダーとの協議、交渉を行っております。

特にコストに関しては、前述の通り「上位争いに必要なチーム人件費を維持する」方針を継続しつつ、その他のコストについては、あらゆるリスク・オポチュニティを勘案し、相当踏み込んだ検討を行っております。もちろん、必ずしもすべてを実行に移すということではありませんが、売上増の実現性、その他の環境変化を総合的に勘案しながら、必要なカードを必要なタイミングで切って行くというプランを策定しています。

このように、私たちの前には大きな課題が山積しています。しかし私たちは、Jリーグの中でも最も高いハードルに挑戦するクラブの1つとして、今年も常に前傾姿勢を保ちながら、クラブの総力を挙げて難局を乗り越えていく覚悟を持って活動をしております。どうかファン、サポーターの皆さまをはじめ、ホームタウンの皆さま、そしてスポンサーの皆さまのより一層のご支援、ご声援をお願い申し上げます。

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